東京在住のグラフィックデザイナー／アーティスト。
広告・パッケージデザインの分野で25年以上活動し、2025年よりアートプロジェクト「UnDoll」を開始。
デジタルコラージュ、AI生成、アナログ的加工を融合させ、
現代社会の「個性の喪失」と「仮想と現実の揺らぎ」をテーマに作品を制作している。

「UnDoll」は、情報の共有化や並列化によって画一化していく現代人の外見と、
その裏に潜むアイデンティティの欠落を視覚化したシリーズ。
同じ顔、同じ声、同じ表情を持つ“人形のような存在”をモチーフに、
赤と青の糸で生命を象徴し、透明テープで仮初めの“自分”を形作る。
そのテープは、ファストファッションのように流行や衝動に任せた、その場しのぎの稚拙な補修を示し、
いつ剥がれるかもわからない不安定さを内包する。
デジタルとアナログを行き来する手法で、現実と仮想の境界線を揺さぶるビジュアルを追求している。