PROFILE
プロフィール山本 英未 Hidemi Yamamoto
ぺインター。京都出身。
現在、人物を中心にアナログで平面作品を制作。
一見静かで冷たい色彩からも人肌を感じられる表現を目指し、原色や単色といった色そのものが持つ圧力、美しさを活かす制作を心掛けている。
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現在の制作テーマは「色が持つ温度感」である。
まず、色に対するイメージについて。
一般的によく言われる「温かみのある絵」とは何だろうか。赤やオレンジといった暖色が多用されているように感じる。心温まる作品を求めている人は多い気がして、ほっこりするという言葉に落ち着く印象が自分の中にあった。色が持つ温度感とはもっと、それだけでは言い表せないはずだ。
ではその温度感を何色で表現するか。暑いと寒い、〇と×など言葉や記号各々が持つ共通の色彩イメージがあるように、対となるものは基本的に色も相反するものである。暖色に対する寒色という点から、赤色に対する「青色」を主に使用する。火は赤より青の方が高温であるように、寒色に分類される色も表現によって熱を帯びる。色数の多さと美しさは比例するとは言えず、青色が持つ体温と色単体が持つ圧力の開放を目指す。
次に、描かれるモチーフについて。
人という存在は何で、生死とは何なのか。そのテーマを根底に、モチーフとして変わらず人物を選んできた。それらは特定の人物ではなく「人」という漠然とした存在であるために、フリー素材の中からモデルとなる資料を集める。ポートレートから始まり、顔が隠れるポーズといった、年々匿名性が高くなり画面から得られる具体的な情報を排除している。目を瞑らす行為も表情を分かりにくくするためだ。
最後に、これからについて。
ずっと具象画を描き続けてきたが、少しずつ抽象画のような、またそれらを取り巻く空間に関心を持ち始めている最中である。描かれる人物が徐々に淡く、輪郭線が徐々に薄く細く、最終的には消滅して全てが一体化となり、色の塊に近い、存在のみとなるかもしれない。ペイントにできることは何なのか、そもそもペイントである必要性はあるのか。青い作品の延長線上に沿って興味あるままに模索し、表現の展開力を今後身に付けていきたい。
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作品画像左から
①「Quiet」
120号(1303×1940mm) / アクリル絵の具、ベニヤパネル / 2025
②「One and only」
F30号(910×727mm) / アクリル絵の具、ベニヤパネル / 2024
③ 「Find」
SM(227×158mm) / アクリル絵の具、ベニヤパネル / 2024
ぺインター。京都出身。
現在、人物を中心にアナログで平面作品を制作。
一見静かで冷たい色彩からも人肌を感じられる表現を目指し、原色や単色といった色そのものが持つ圧力、美しさを活かす制作を心掛けている。
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現在の制作テーマは「色が持つ温度感」である。
まず、色に対するイメージについて。
一般的によく言われる「温かみのある絵」とは何だろうか。赤やオレンジといった暖色が多用されているように感じる。心温まる作品を求めている人は多い気がして、ほっこりするという言葉に落ち着く印象が自分の中にあった。色が持つ温度感とはもっと、それだけでは言い表せないはずだ。
ではその温度感を何色で表現するか。暑いと寒い、〇と×など言葉や記号各々が持つ共通の色彩イメージがあるように、対となるものは基本的に色も相反するものである。暖色に対する寒色という点から、赤色に対する「青色」を主に使用する。火は赤より青の方が高温であるように、寒色に分類される色も表現によって熱を帯びる。色数の多さと美しさは比例するとは言えず、青色が持つ体温と色単体が持つ圧力の開放を目指す。
次に、描かれるモチーフについて。
人という存在は何で、生死とは何なのか。そのテーマを根底に、モチーフとして変わらず人物を選んできた。それらは特定の人物ではなく「人」という漠然とした存在であるために、フリー素材の中からモデルとなる資料を集める。ポートレートから始まり、顔が隠れるポーズといった、年々匿名性が高くなり画面から得られる具体的な情報を排除している。目を瞑らす行為も表情を分かりにくくするためだ。
最後に、これからについて。
ずっと具象画を描き続けてきたが、少しずつ抽象画のような、またそれらを取り巻く空間に関心を持ち始めている最中である。描かれる人物が徐々に淡く、輪郭線が徐々に薄く細く、最終的には消滅して全てが一体化となり、色の塊に近い、存在のみとなるかもしれない。ペイントにできることは何なのか、そもそもペイントである必要性はあるのか。青い作品の延長線上に沿って興味あるままに模索し、表現の展開力を今後身に付けていきたい。
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作品画像左から
①「Quiet」
120号(1303×1940mm) / アクリル絵の具、ベニヤパネル / 2025
②「One and only」
F30号(910×727mm) / アクリル絵の具、ベニヤパネル / 2024
③ 「Find」
SM(227×158mm) / アクリル絵の具、ベニヤパネル / 2024
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CAREER
経歴・個展
2022 「誰も知らない」 Pot Hole GALLERY、ギャラリーカフェ道の途中(京都)
2023 「growing up」 アトリエシミズジュエリーワークス(京都)
2024 「Dive」 アトリエシミズジュエリーワークス(京都)
2025 「Moving!」スペースぱせか(京都)
「Sleep」 Kusakabe Gallery (京都)
・グループ展
2019 「第26回銅駝美工卒業生有志展」 Gallery吉象堂(京都)
2021 「第27回銅駝美工卒業生有志展」 Gallery吉象堂(京都)
2022 「第28回銅駝美工卒業生有志展」 Gallery吉象堂(京都)
2023 「私の好きなもの」 Kusakabe Gallery、ギャラリーえがく(京都)
「ギャラリーえがく100回記念展 自由の小箱」 ギャラリーえがく(京都)
「第29回銅駝美工卒業生有志展」 Gallery吉象堂(京都)
「じんぶつだもの」 ギャラリーえがく(京都)
「Living things」 Kusakabe Gallery(京都)
2024 「第30回銅駝美工卒業生有志展」 Gallery吉象堂(京都)
「ハロー・グッバイ」 イロリムラ(大阪)
2025 「第31回銅駝美工卒業生有志展」 Gallery吉象堂(京都)
・受賞歴
2019 第65回全関西美術展 入選
2020 第38回上野の森美術館大賞展 入選
2024 第9回SHIBUYA ART AWARDS 入選
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