2000年大阪生まれ。2023年京都精華大学陶芸専攻卒業。

卒業後は、静岡県熱海市の体験工房で働きながら、制作に励んできました。仕事と制作に追われる中で、制作の方をメインに活動していきたいと強く感じるようになり、退職を決意。8月いっぱいで退職し、実家のある大阪で制作予定です。

私は陶芸のてびねり技法を用いて、オリジナルの妖精をつくっています。自身で釉薬を調合し、コンプレッサーで吹き付けて色づけしています。釉薬を吹き付ける時は、自然なグラデーションと奥行きをつくることにこだわりを待って、取り組んでいます。

型などは使わず手で作っており、色合いも吹きつけ方によって変わるため、全て一点ものの作品です。

最近では、デジタルイラストにも挑戦しています。これから、陶芸作品とイラストの二刀流をしていきたいと考えています。

コンセプト

私の作る妖精は全て髪型が違います。それは、私たちが生きる世界も同じで、同じ人間は1人もいません。違いがあると、人はそれを綺麗に揃えようとしたり、争いで解決しようとします。私も自分と違うものに抵抗を持つ時期がありました。その価値観が大きく変わったきっかけは、現在勤めている工房での経験でした。

私の働いている工房は、観光の方が多く、毎日初めて出会うお客さんばかりです。自分とは全く違うタイプの方に、うまく教えられるか不安になることがよくありました。しかし、相手としっかり向き合ってみると、お互いの心が通じ合うような瞬間に出会うことがありました。私にとって、それはとても新鮮で心が動いた大切な出来事です。この経験を通して、私は違いがあってもそれを超えた先に何か素晴らしいものが生まれるのではないかと考えるようになりました。

私のつくる妖精の髪の毛のようにモコモコと人々が個性を広げ、通じ合える世の中になればいいなと願っています。