1998年東京都生まれ。湘南育ち。英語とフランス語を話す日本人アーティスト。ニューヨーク州立大学パーチェス校に進学後、タイラー・スクール・オブ・アーツ・テンプル大学ジャパンを卒業。2019年「TURNER AWARD 2018」で大賞を受賞。2023年「Manhattan Portage Art Award 2023 “LOVE”」でグランプリを受賞。絵画作品、壁画、イラストやデザインまで、幅広い表現方法で作品を日々制作している。

絵画とデジタルアートの概念的な境界を探求し、デジタルツールを用いて絵の中に新たな世界を創造する。デジタル時代における「現実」の認識に挑みながら、温かさや安らぎをもたらすアートを目指している。風景をそのまま写し取るのではなく、自身の視界から生まれる世界を描く。視力0.05の世界は、常に柔らかく滲む色彩に包まれており、それは単なる制約ではなく、光や空気、感情を映し出すひとつの表現手法となっている。厳密なリアリズムではなく、見える世界の光や空気、雰囲気を描き出すことに重きを置いている。デジタルとアナログを融合させることで、異なる視界が共存する空間を創出し、「世界はどのように見えているのか？」という問いを鑑賞者に投げかける。視覚は決して一様ではなく、その前提を揺さぶることで、知覚そのものを探求するきっかけとなる作品を志向している。