人間観察が大好きで、普段は気づかれにくい細かい部分を掘り下げ、それを作品に落とし込むスタイルだ。学部時代は水彩画を専攻し、平面的な造形や画面構成について深く学んだ。その経験を基盤に、自分をさらに広げるため立体作品の制作を始めた。現在は日芸彫刻科で「容器」というテーマに取り組んでいる。ここでの「容器」は、物理的な器や工芸品ではなく、隠喩としての存在である。そのメタファーを通じて、内と外の境界、人の内面と社会との関わりといったテーマを立体で表現している。絵画で培った視覚的な感覚と、彫刻で学んだ空間的な思考を融合させ、独自の作品を生み出している。